たった7日間で恋人になる方法
好き?
…私が拓真君を?
この数日間で、いつの間にか、好きになってたの?
拓真君にお願いしたあの日から、まだ7日間しか経ってないのに?
確かにそう自覚してしまえば、この不可解なモヤモヤは、すべて解消される。
この7日間、仮初めの恋人役をお願いして、職場では見ることのできなかった彼にふれ、いつしか気持ちが動いてしまっていた。
バーチャルな世界では絶対に経験することのできなった、リアルな恋愛シュミレーション。
…触れた手の温もりや、耳元で囁かれる低い声音、傍にいて手放したくなくなるほどの安心感。
気付いてしまったら、そのすべてが愛おしい。
この感情は、美園が言いうように、やっぱり”そういうこと”なのかもしれない。
『…美園、私…』
『やっと自覚した?初恋にしては遅すぎでしょ』
からかうような美園の声を聴きながら、泣きそうになる。
だって、初めて自覚した、このリアルな恋心は、絶対成就はしない。
好きなった途端、失恋が確定しているなんて…。
”初恋は実らない”って、世の定石らしいけど、遅すぎるリアルな大人の初恋は、私には苦すぎた。