たった7日間で恋人になる方法
『関本君は…』
『”祐樹”でいいよ』
『あ、じゃ…祐樹君は、高木君とは大学で?』
『ああ、親しくなったのは…そうかな』
『?』
『実は高木とは元々地元が近くてね、俺もずっと野球やってたもんだから、お互い顔ぐらいは知ってたんだ…高木は一つ下の学年だったけど、地元じゃ特別上手かったからね、市選抜なんかでよく見かけてた』

”まさか同級生になるとは思っていなかったけど”と、屈託なく笑う。

嫌味の無いサバサバした感じが好印象で、初めて話すのに話しやすい。

不思議。

同じように二人きりで話をしているだけなのに、拓真君とは、最初からドキドキの連続だった。

しかも、そのドキドキは、一週間経って普通に話せるようになった今も、密かにずっと続いているなんて…。

『…森野さん?』

名を呼ばれて、我に帰り、誤魔化すように話を続けた。

『あ、じゃあ二人とも、大学行っても野球、続けてたんだね』
『まあね、俺は大してうまくなかったけど、アイツは2年の春にはレギュラーに抜擢されてた』
『凄い』
『うん…あんなことさえなければ、今頃プロで活躍してたかもな』
『…あんなこと?』
『怪我、しちゃったんだよ…試合中に』

祐樹君は、視線を眼下の公園に向けながらも、当時を思い出しているのか、それはすごく遠くを見ているようだった。
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