トラウマの恋
しばらく沈黙が続き、
「俺、今から出かけるから。」
と、準備を始めた。
「分かった、今までありがとう。
好きにさせられなくてごめんね。
わたしは大好きだったよ。
お仕事無理し過ぎないでね。」
茅菜は泣きそうな顔で
そう言って俺の家を出た。
俺を無理に引き止め無かった茅菜は
本当に俺の元から去って行った。
「ちょっとー、上原さん。
もうちょっと生きる気力もって下さいよ!
顔がもう死んでますよ。」
衛藤の声にハッとする。
危ない、今はまだ営業中だった。
どうしても茅菜が忘れられない。
「赤城さんとなんかあったんですか?」
「なんかあったも何も
別れたんだよ。」
そう言うと、営業後衛藤にいつもの居酒屋に
半ば強制的に連れて行かれた。
「なんでそんなこと言うんですか?
直接聞けばいいじゃないっすか!」
ここまでの経緯をさらっと伝えた。
衛藤の言葉はごもっともだ。
「分かってるよ。後悔したんだよ、俺も。」
「もー!まだ遅くないですよ!
赤城さんに連絡とりましょう!!」
…そう言うわけにもいかないんだ。