みだらな天使
「今日クラスの男子に、私なら彼氏をキープしつつ他の男とも遊べるでしょ、みたいなこと言われたの。そんな風に見えるのかな…失礼だと思わない?」





そう言いながら再び朔の顔を見ようと振り返ると…





眉間に皺を寄せながら、私をジッと見つめていた。




「ど、どうしたの…」




「奏さあ…それ、誘われてるって気づかないわけ?」



はあ…とため息をつきながら私を見る朔。




「誘われてる?…もしかして、ソイツが私に付き合わないかって言ってるって意味?ないない!そんなわけないじゃ……ンッ…!!」




今朝の男子生徒の冗談を笑い飛ばすようにそう言うと、突然お湯のバシャっという音とともに、お仕置きとも取れるようなキスが降ってきた。




荒々しいキス。




お風呂の中でキスの音が響いて、なんだかエロい。




「…このキスマーク、マジでもっと見える場所につければよかった。」




キスの合間にそう呟いた朔が、今朝つけた鎖骨のキスマークに触れる。





「ね、ほんとに冗談だし、それに…ちゃんと断ったんだよ。私は彼以外興味ないからって…」




すでに息が上がっている中、必死に想いを伝える。




すると…




さっきとは打って変わって、優しいキスが降り注ぐ。


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