だから何ですか?Ⅱ【Memory】
そんな合間にどうやら亜豆もその疑問に意識を置くのはやめたらしく、
「そう言えば、採用されたのはどこの会社だったんですか?」
「IS広告社」
「・・・・ああ、」
「何その絶妙な反応」
「いえ・・・、麗生ちゃんが秘書してる会社です」
「えっ!?マジ?ってか何でまたライバル社の秘書してるわけ?それでいてウチの社長様の婚約者だろ?」
「麗生ちゃんが入社するとき菱塚は秘書募集なかったんです」
「あれ?じゃあ亜豆は?」
「・・・本当伊万里さんって私の事知りませんよね。私が入社したのは24の時で2年前の話なんですが」
「っ・・・そ、そうなんだ。何?浪人とか?」
「・・・まぁ、そんな様な物です」
「・・・・・」
どうしよう。
無表情だ。
いつもの亜豆の無表情なんだけど、いつもより緊張するのは俺の心持のせいなんだろうか?
如何に自分が仕事以外に興味を抱いてこなかったか。
亜豆の入社時期なんてまったく知らなかったし、この会話がなきゃ自分から気にすることもなかったかもしれない。
ああ、クソッ・・・『私の事知りませんよね』発言が痛い程突き刺さってる。