だから何ですか?Ⅱ【Memory】




そんな相手に動揺を見せるもどこか過去の関係を思い出すように目を細めた亜豆にもザワリと胸が騒いで仕方ない。


なのに、今ここで割って入ったらまたどこか結論がなあなあになりそうな現状に、グッと堪えて成行きを見守ると。


相手のペースに流され気味であった亜豆がようやく意識を立て直したのか、表情をいつもの無表情に切り替えると相手の胸を押し返した。



「言った言わないは重要じゃない」


「重要でしょ」


「勝手に何も言わずにいなくなった癖に。2年も音信不通だった癖に」


「何か言わなきゃ待ってられなかった?連絡がなきゃ信じてられなかった?それだって【勝手】なリオの事情でしょ?」


「っ・・・」


「いいじゃない。そもそも俺たちの関係は【勝手】が付きまとう事で成り立っていたんだし。俺はリオの【勝手】を咎めないし、俺を【勝手】だと咎めるリオを否定しない。だから、・・・【勝手】にまたリオの傍に来たし、【勝手】にリオの傍に居る。・・・それだけだよ」


「っ____屁理屈男!」


「うん、否定しない。そんな自分に不都合も不満もないしね」


「勝手な事ばっか言わないで!それに私にはもうつきあってる人がいるんだから」


「ああ、その浮気相手さん?」



ようやく当事者に仲間入り?


亜豆が相手でもまったく事態は好転しない。


それどころかどんどん相手のペースに引き込まれて、どう考えても相手の自分勝手な言い分なのに言い負かされる。


< 139 / 380 >

この作品をシェア

pagetop