だから何ですか?Ⅱ【Memory】
そんな激流に自分も足を取られて巻き込まれた様な瞬間。
ようやく存在の介入を許されたかと思えば、静かに指差され『浮気相手』なんてレッテルを貼られた。
誰が浮気相手だ!っと身を乗り出し声にも出しかかけ口を開くのに、俺より先に声を発したのは、
「浮気じゃない!!恋人だって言ってるでしょ!」
「だから、俺達別れてないって言ってるでしょ?少なくとも俺は別れたつもりないんだから、いくら恋人宣言されようが俺にとっては浮気男でしかないし世間一般でもそういう解釈じゃない?」
「っ・・分かった。分かったわよ、なら、」
「フフッ、うん?」
「別れてください」
「本っ当、リオってまっすぐで可愛いよね。ますます惚れ直す。今すぐ縛りあげて滅茶苦茶に犯してやりたくなる」
「っ・・なっ!」
「ねぇ?そう思わない?・・・【イマリ】さん」
これまた突如の足元掬い。
この激流はどこまでも予測がつかず引き込まれたかと思ったら放りだされ、また悪戯に引き込まれると今度は目が回る程困惑の渦に振り回しにくる。
色々と全てにおいて突っ込みどころは満載。
でも、全てを忘れてアホみたいに呆けたのは思ってもみない呼び方をされたから。
そんな俺の反応に楽しげな笑みがツラリと弧を強め、綺麗だけども妖しく危険な淡い青が俺を捉える。
俺も、亜豆も・・・名前なんて口にしたっけ?