だから何ですか?Ⅱ【Memory】




認めざるを得ない。


アレは格好良かった。


容姿だけの美麗さじゃなくて、何を言われようと我を通して簡単に揺らがぬ在り方が。


なんだこの我儘で自己中な奴は。と思う反面で、どこまでも自由で縛られていなくて、それがまたどこか魅力的で。


何より・・・亜豆が亜豆であった。


会社で他人に見せる【亜豆さん】ではなく【亜豆】だった。


そして・・・俺が知らないあいつだけの【リオ】という姿で・・・焦って余裕なんて皆無。


条件は一緒で、あいつは俺の【亜豆】と言う姿に対峙しているはずなのにまるで表情も態度も変えず、だからなんだと笑い飛ばしてあの場にあった。


まるで・・・俺を好きな【亜豆】でさえも自分のモノだと自信を持つように。


それがまた・・・



「イケメン・・・だよな」



改めてそう認めた響きを音にして、しみじみと口から零してますます敗北感に沈みかける。


だけでもそれを許さぬと言わんばかり?


不意に強引と言っていい力と勢いで俺の両頬を掴みに来た亜豆の手。


それに驚かぬはずもなく、覆っていた手を外せば見計らっていたかのように迫った亜豆の真顔が至近距離にある。



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