だから何ですか?Ⅱ【Memory】
瞬きをすれば今にも零れ落ちそうな涙の膜は大きな目をキラキラと反射させて思わず見惚れる。
表情ばかりは強気を繕って、必死に上げている眉尻は小刻みに震えている。
ああ・・もう・・何なんだよ。
本当に、何なんだよ。
滅茶苦茶に怒って、嫌いになりそうで、もういい!って放りだした筈なのに。
なんなんだよ・・・。
何でそんな・・・可愛いんだよお前。
「本当・・・お前嫌だ・・・」
「っ・・・大丈夫。大好きです」
「意味わかんねぇ」
「分かんなくていいんです」
「もうマジで・・・放っておけよ、嫌わせてくれよ」
「ストーカー舐めんな!って言うんです!」
本当・・・ストーカーだよお前。
俺の言い分なんて聞きやしない。
一方的に好き好き言って振りまわすだけ振り回して『嫌い』だと思っても嫌わせてくれない。
性質悪ぃ・・・。
そうは思えど・・・何で俺も・・・笑ってんだろうな。
勘弁してくれと言わんばかり、項垂れたように頭を抱えた癖に自分の口元は弧を描いてしまっている。
それに気がついた瞬間にはフッと失笑さえ小さく零れる。
「本当に・・・酷ぇよ、お前」
嫌わせてももらえないなら選択肢は一つしかなくなるじゃねぇか。