だから何ですか?Ⅱ【Memory】





「酷いのは・・・伊万里さんじゃないですか」



ああ、泣き声に近い。


震えた声音そう思って、俯いていた顔をゆっくりあげながら亜豆の顔を視界に捉える。


丁度の瞬間にパチリと音がしそうな瞬きをし、その瞬きによってポタリと一筋零れ落ちた涙が頬を伝う。


拭い取ってやった方がいいだろうか?なんて事を思った直後に、



「もう本当っ・・・伊万里さんとつきあってから泣かされてばっかり!」


「っ・・・おいっ!それは聞き捨てならないぞ?!」


「事実でしょう!!私こんな泣くキャラじゃないんです!伊万里さんが泣かせてるんです!」


「何でだよ!?むしろ今泣きてぇのは俺の方だったっつーの!!ふざけんな!なのに泣いたもん勝ちみたく泣きやがって!!」


「っ・・ふぅっ・・」


「あっ・・いや、今のは別に本気で・・」


「・・っ・・うぅっ・・あああんんん~~~」


「っ~~~ああ~・・・もうっ!!」



泣くんじゃねぇ!!


そんな言葉を音にせず叫んで、子供の様に遠慮なく泣き崩れている姿を力強く引き寄せ抱きすくめた。


大っ嫌いだ、こんな女。


そう思うのに言葉に反して口元が笑うのにはもう諦めた。


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