だから何ですか?Ⅱ【Memory】
俺に対して過剰な憤りも蔑みも特別ない。
感じるのは無興味と言うところだろうか。
そう、興味がないからこそ、そんな事に時間を割かれていることに対しての不機嫌と言うのか。
「俺が記憶するところ・・・君との面識は1回だ。その1回すら印象危うい物で、面識に含めていいのかも分からないって言うのに」
「その節は、高価なものを譲っていただきありがとうございました」
丁寧に口から弾いたのはクリスマスイブでの思わぬ譲渡品への謝礼だ。
頭も下げてからゆっくり体を起こせば、訝しげに目を細めた姿が、
「・・・お前に譲ったんじゃない。亜豆にだ」
「そう、亜豆に譲ってくれた」
「・・・・」
「亜豆には何かを譲渡する程情を持ち合わせていると、友好的な関係性だと踏んで協力を仰ぎに、」
「・・・それがおかしいとか思わないのか?」
「実は、」
「人の話を聞く能力もない阿呆なのか?」
「自分の印象が【愚か】でも【馬鹿】でも【阿呆】でも、どんな悪印象に陥っても構わないだけです。今優先させたいのは俺の印象の保持より亜豆の事だ」
冷たい無表情に、声音にに滲ませたのは俺への呆れだったと思う。
話にならないと完全に俺を意識から外そうとした姿に、遺憾を買ってもいいと食いつきかかってその意識を留めにかかった。