だから何ですか?Ⅱ【Memory】
それならそれでと俺も事の次第を簡潔に、とりあえず要点だけ摘まんですべてを説明していく。
その成り行きで何故彼を頼ろうと思ったのかも。
説明される経緯をただ黙って聞き入れていた姿はあまりに動きがないから人形の様だとも思った。
でも、目だけが生きている人形。
そんな事を思いながらも一通り説明し終えると、ようやくゆっくりと瞬きを見せた彼が一瞬だけ視線を落としてからすぐにこちらに戻し、
「つまりは・・・過去の恋愛の縺れ、挑発的な誘拐劇、探索しようにも情報不足・・・そういう事だろ?」
「まぁ、はい、」
「それで、亜豆がチラリと語った俺の特技にあやかりたいと思いつき勢いのままこんな体当たり、」
「っ・・・はい、」
「無能、それに・・・お前自分の言っている事分かってるのか?」
「えっと、」
「つまりは全くその件に無関係な俺に犯罪を起こしてもいいから協力しろって言ってるんだぞ?天下の大道寺の人間に犯罪を促してるって事だ」
「それは、」
「何で興味もないお前らの恋愛沙汰に危険のリスクを負わなきゃいけない?俺にとって得になる物は何もない。ただ時間を無駄にしてるだけだ」
「・・・・・」
確かに、彼からすれば尤もな言い分だ。