だから何ですか?Ⅱ【Memory】
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「どうしたの?そんなブスっとした顔して」
「それをあなたが聞きますか?」
「・・・・あ、リオも飲みたかった?」
どこまでも腹立たしい。
この目の前で足を組み優雅に紅茶を飲む毛並みのいい野良猫の事も、あっさりと誘拐された自分にはもっと。
意識を取り戻した瞬間に上質なベッドの感触を真っ先に肌に感じ、頭では『してやられた』と項垂れた目覚め。
身を起こそうにも、動いた瞬間に自分の身体の不自由に驚愕し直後に苛立ち。
そんな私の一部始終を悪気のない笑みでクスクスと笑ってくる男は近くの椅子で貴公子の様に優雅なティータイムときたものだ。
色々と不満は発生しているけれど言いだしたらキリがなさそうだ。
それにそれを全てぶつけようがミケは喜ぶだけでその反応にも苛立っての悪循環が見えている。
諸々と葛藤を全て溜め息に乗せてゆっくり吐きだすと、僅かに冷静を取り戻した感覚でミケを捉え、
「とりあえず・・・この縛ってるロープどうにかしてくれない?」
「リオって本当面白いよね。普通元彼に誘拐拘束監禁って流れならもっと身の危険感じて青ざめて泣きわめいてもよさそうなのに」
「それして解放してくれるならするけど」
「似合ってるよ、その拘束姿」
そんな、『似合ってるよ、その服』的にいい笑顔で言われても反応に困るんだけど。
なに?それに対して『嬉しい』とか『ありがとう』ってはにかんで頬染めろってことか?