だから何ですか?Ⅱ【Memory】
シンとした静寂が耳に痛い。
どれだけ想いあっていたか打ち明ける愛情の懺悔であるのに、その愛情の重さを知ってもすでに活かしようがないと分かっているから切なくもどかしい。
沈黙がウェイトストーンの様に重圧を与えてきて、同じようなそれに耐えているのか無言で不動のミケも気にかかる。
声をかけるべき?
そんな戸惑いを抱きながらかける言葉も浮かばぬままに僅か口を動かした刹那、
「嘘つきだ」
「・・・・えっ、」
「ここに来ても・・・まだリオは認めてない事がある」
「ミケ?」
「もう一つ認めろよ」
「・・・・・」
「俺を好きだった。・・・・でも、あいつへの恋心も抱いたまま」
「っ・・・・」
「確かに俺を俺として恋をしてくれたのかもしれない。でも、絶対に伊万里の存在はリオの中で根付いてて、どんなに頑張っても俺がその位置より上に行くことはなかったんだって」
「それは・・・分からない!断定なんて出来ない!過去の事を洗いざらい告白すれば伊万里さんも、ミケも、って最低な自分は認められる!でも、先の事まではっ__」
「分かるよ」
「っ・・・」
「分かる」
勢いのあった声音が緩々と力を失っていく。
分かっている、仕方ない、そんな諦めの響きに胸を抉られて酷く痛む。
それでもきっと私より痛いのはミケの方で、だからこそ痛いなんて感情を出してはいけないと唇を噛みしめる。