だから何ですか?Ⅱ【Memory】
小さくコクリと頷いて、どう説明したらしっくりくるのかと言葉を探ってから、
「一気出しにしたくないの」
「・・・・・」
「小出し小出しに、その都度私の『好き』に敵わないんだってまだ思っていてほしいの」
「・・・・・」
「全部知ったつもりになって、やっと対等だって思った瞬間にそれを打ち崩して。悔しそうに、でも愛おしそうに私を求める伊万里さんをもう少し見ていたいって思っちゃったの」
「・・・・意地悪だね、リオ」
「フフッ、意地悪だよ。・・・だって、伊万里さんにも私に片想いしてほしかったんだもん。私に片想いする伊万里さんを見たかったし、欲しかった」
私が伊万里さんへの片想いに足掻いていたように、伊万里さんにも少しでも足掻いて私を求めてほしい。
本当はここまで黙っているつもりはなかった。
程々に打ち明けるつもりで、打ち明けた時にはどんな反応をするのかそれもまた楽しみで。
伊万里さんの中で過去の私と今の私が合わさった時・・・伊万里さんの私を見る目はどう変わるんだろう。
そんな事を思いながら、その瞬間の伊万里さんを想像して自然と口元に弧が浮かぶ。
してやられた。と悔しそうにしながらも、想像していた以上の私からの好意に『敵わない』と笑ってくれそうで。
きっと、その瞬間からは私の負けっぱなしになるのだろうから。
だからそれまでは私にしてやられて奮闘して欲しいのだ。