だから何ですか?Ⅱ【Memory】
「それにしても、キレると面白いねぇ伊万里くん」
「・・・そうか?」
「そうでしょ。ぶっ飛んだ事したって自覚なし?」
「まだ、消化不良で燻ってんのかもな」
「あはは、あんだけ暴走しといて?」
「溜まってたんだよ」
そうだ。
付き合い始めからの蓄積の爆発だ。
そう簡単に完全燃焼となるはずが無い。
煙草を吹かしながら改めて身体を捻り、今は寝息を立てている姿に未消化な葛藤の息を吐く。
そんな瞬間に静かに近づいていた三ケ月が俺とは反対、対面する形でベッドに座り直して亜豆を覗き込む。
無意識であるのか引き寄せられるかの様に伸びた手には、
「触んな、」
冷静なる警告。
静かに吐き出した言葉でも効果は伴って触れるに至らなかった三ケ月の手。
それでもクスクスと笑い声を立てた姿が俺を水色に映し込むと、
「余裕だね、」
「何に焦ればいい?」
「そうだねぇ・・・、リオに嫌われないかどうかとか?」
「嫌われる?」
「だってそうでしょ?普通こんな強引羞恥プレイに持ち込まれて平気な感覚でいれると思う?」
「・・・・」
「今までと同じに好いてくれると思う?普通・・・嫌われるんじゃないか?って不安になるとこだよ」
こいつはまた・・・。
人の不安を悪戯に煽る言葉遊びは最早普通の感覚なのか。