だから何ですか?Ⅱ【Memory】




自分が好きでいるという感覚上は然したる問題ではない。


そりゃあ、両想いの甘さを知ってからの関係としては寂しいとか辛いはあるのかもしれないが。


そう言う時ほど・・・亜豆の在り方が、明言が、ここぞとばかりに効力を発揮する。


散々その言葉や感覚に振り回されていた筈なのにな。


おかしなものだと寝顔を見つめてクスリと笑う。


その笑った息に混じった煙がゆらりと登り、それを意味なく目で追ったタイミングにギシリとベッドが揺れすぐに意識を引き戻された。


視界に捉えたのはベッドから立ち上がった三ケ月の後ろ姿で、そのまま振り返りもせずに動きだす。



「・・・・お前は気が済んだのか?」



引き止めるつもりではないけれどそんな確認の言葉を投げれば静かに足を止め首だけを捻った姿は妖し気に笑って見せる。


でも、『見せる』だけ。


多分、見せかけばかりのハリボテだ。



「さぁ?どうだろう?」


「ふーん、」


「つまんないなぁ。俺の言葉に過剰に警戒して威嚇してワタワタおどおどしてた伊万里君が懐かしい」


「お前の言葉にいちいち反応して頭使うの疲れんだよ。なるようにしかならねぇって身構えてた方が楽」


「あはは、イケメン~」



なんだそりゃ。


イケメンぶったわけでなく完全に開き直ってるだけだっつーの。



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