だから何ですか?Ⅱ【Memory】
「・・・よう、起きたか?」
そんな言葉を落とし覗き込んだ姿はまだ微睡む双眸を不完全に俺に向けている。
ぼんやりとしている表情は未だ意識が覚醒しきっていないのだと明確に示す。
俺を映しているのに映しているだけで事の成り行きの記憶は追いついていないのだろう。
でも、それも時間の問題。
ほら・・・徐々に。
ゆっくりと大きく見開かれていく双眸と、そこに同時進行で驚愕と戸惑いの色が混ざる。
自分の記憶と現実(いま)を戸惑いつつも繋ぎ合わせている最中だろうか?
そうして・・・・、
「っ・・・」
ああ、繋がったか。
それが分かっても特別焦って言い訳しようなんて自分は浮上しない。
やはりこうして意識のあるこいつと対峙しても罪悪は浮上しない。
全部を理解した!という様な表情を見せた途端に、布団を口元まで引き上げ、丸々見開いた目と下がった眉尻は捉え方によっては畏怖にも見える。
そう思っても冷静な俺は・・・やっぱりまだ飛んでるのか?
さて、どんな第一声かと先程吸い始めたばかりの煙草の煙を噴かせて待っていれば。