羊だって、変るんです。
「凱から結婚を前提と聞いていたが、まさか遊びで付き合っているのか」

「!?」

言い返そうとキツイ目を慧に向けると、意地悪な笑みを口元に浮かべてこちらを見ていた。

からかわれている事がわかり、何も言えないまま俯く。

「飲物でも飲んで落ち着け」

オレンジの香りの爽やかな黄色い液体がグラスの中に入っていて、グラスのフチにはオレンジの切ったものが付いている。

『コレってお酒?』

微かにアルコールの匂いがするが、オレンジの匂いの方が強くそのまま一口飲んでみる。

「あ、美味しい」

口当たりの良さと、一息つきたい気持ちのせいで、つい一気に飲み干してしまった。

「それは良かった。それで相談内容だが・・・」
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