羊だって、変るんです。
『あれ?いつ戻って寝たっけ?』

まだ眠気の抜けていない頭で、ぼんやりとそんな事を考えていた時、不意に目の前に凱の胸元がある事に気付く。

「!?」

慌ててベッドから降りようと、後ろに下がると右手からガチャリと聞きなれない音がする。

「?・・・・・!?」

自分の右手に手錠が付いている事に驚き、声が出そうになったのを、何とか押し留める。

『一体どうなってるの?!』

理由を聞きたい所だが、朝に弱い凱は起きる様子も無く、更には逃げ腰の杏奈の腰を引き寄せて杏奈の髪に手を差し込み動きを封じて寝直す。
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