羊だって、変るんです。
『多分飲まされて、色々聞かれたんだろうなぁ・・・それで、話しちゃったんだきっと。
それで・・・それで?この手錠はなんだろう?』

色々考えたが、どう考えても、自分と凱が手錠に繋がれている現状にたどり着かない。

グルグルと色んなパターンを考えているうちにかなりの時間がたったらしく、凱が目を覚ました。

「おはよう・・杏奈」

見上げた杏奈の頬にそっと手を添えて、極上の笑みを浮かべる凱に、さっきまでは大丈夫だった心臓が、早鐘を打ち出す。

「お、おは・・よう」

耐えられなくなり、俯こうとするが、頬に添えられた手が邪魔をして下を向けない。
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