羊だって、変るんです。
「これって・・・案外恥ずかしいんだね」

言い出した凱が照れながら口をあける。

『食べる側より、食べさせる方が緊張しなくて楽しいな』

その戸惑っている顔が可愛いくて、段々と夢中になってきた杏奈は、楽しそうに凱の口にオムライスを運ぶ。

やっと二人の食事が終わった頃には、密着していても大丈夫になっていた。

「恥ずかしかったけど、やってみたら緊張が解れて良かった」

後片付けをしながら嬉々として話す杏奈とは対照的に、凱は少し沈んでいるように見える。

「凱?」

凱の様子が気になって、お皿を拭きながら凱を見上げると、チラリと杏奈を見たが何も言わない。
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