美男子ガイド。
「全然知らないとこにきて苦労して勉強して良さそうな高校入ってみたら奈知に『じゃあ俺をホレさせろ』とか言われて、女子なんかクラスに二人しかいなくて大変なのにいろいろやって、今度は何?!突然嘘つかれてさらわれたんだよ?!誘拐じゃん!!!もう意味分かんないっ」
一通り喋り終わってから、物凄いいきおいで話してたと我に帰った。
「あ………」
「あはは。お前って面白いな。実はめっちゃおとなしくないじゃん。濁点まったくないし。笑える」
『暴れてやろうか』って思ったけど、ロープがきつくて足をバタバタすることしかできない。
なんて情けないの?!
「そ、そっちこそ。優しい人とか思ったあたしが馬鹿でした!本性全然じゃん」
「俺はもとからそうだよ。だって東中でもけっこう有名だったし?まあお前は県外からだから知らなくてめっちゃ助かった」
「…そうですか……」
もう呆れるよ全く。