THE FOOL




衝撃的な一言に唖然としている間にも躊躇いも遠慮も無く、私の手の制止も無視した雛華さんの指先が尚も下着の金具を外そうとするのに正気に戻る。


ほ、本気で今度は何を考えているわけ?


さすがにあり得ないと自由の効く腕でその胸を押し返しながら距離を取ろうとすれば、グッと顎を掴まれ強引に視線を絡まされた。


好奇心のグリーンだ。


と瞬時の判断。



「・・・・逃げないで、・・・・じっとして」


「・・・・っ・・・・無理です」


「大丈夫!恐くないから!!」


「恐いよりも羞恥心の問題ですから!!」


「仕方ないなぁ・・・・」



仕方ない?!


仕方ないってなんだ!?


まるで私が悪い様な、駄々でも言った子供にする様な口調と反応でこれ見よがしな溜め息をつく雛華さんにどう反応すれば正解?


そんな思考ばかりで実際には切り返す言葉も無く溜め息を見送れば、



「・・っ・・!?」



自分の視界が自分の意思と関係なくグルンと映る物を変えていき、不動になって捉えたのは派手な色身のベッドの布地。


えっ・・・何で?


と理解の追いつかない頭でベッドとその上にある自分の指先を至近距離で捉えていれば、スッと背中に触れた熱にビクリとし。


反射的に体を起こそうとすれば先手を打って私の体を背中から押さえこむ力。


そして得る胸の解放感。



「あっ、外れた」


「・・っ・・・・」



外された。


しかも、めっちゃ嬉しそうな口調で可愛らしく外した事を申告してきたよこの人!!


どうやら私が外す事を渋ったから、強行手段しかないと極端な答えで私をうつ伏せで押さえこみ下着を外したこの男。


一体今度は何のつもりだ?とやや涙目で、それでも絶対に見られないようにベッドに張り付く。


しっかりうつ伏せでちょっとした振り返りでさえ危険な気がして、速い鼓動を感じ困惑しながらじっとしていると。


不意に横にばさりと落ちる白い物。


一瞬、何だろう?と視線だけでそれを見つめ、その詳細に気がついて焦った瞬間に背中にかかる重すぎない重み。


そして・・・熱。



「っ___」


「ふぅん、人肌って・・・・結構熱い」



そう、背中全面に感じたのは人肌。


私の横にクシャリと落ちたのは雛華さんが着ていたバスローブだったんだ。



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