目を閉じたら、別れてください。

彼があまりに柔らかくしゃべるので、どうしても見たくなった。

工事中で危ないし、と断られたのだけど、彼が私の頼みを断らないのを知っていて、食い下がった。

少し困りつつも、誰かに電話をして許可を貰ってその丘に向っていく時だった。
寒いかもしれないから、と飲むものを買いにコンビニに入った彼。

私は鏡を持って、化粧が崩れていないかチェックしている時だ。

後ろからトラックがコンビニに入ってくるのが見え、隣に止めるのかなっぐらいしか気にしていなかった。

段々と近づくトラックの異変に気付くのとぶつかるのはほぼ同時だった。

助手席に乗っていて助かった。後部座席だった場合即死だったと警察やお医者さんが言っていたから。

私はシートベルトをしていたおかげで車から飛び出ることはなかったものの、後ろの後部座席と前の座席に挟まってその時に、持っていた鏡が割れてお腹に少しだけ傷をつけた。
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