目を閉じたら、別れてください。

なぜおまえは幹事ではないのに、二次会決めに参加してるんだ。

無害で危害を加えないから敵はいないのだろうし、よっしーさんみたいに友達の恋人や好きな人も寝取るような嫌われ者とつるんでも株が落ちない男。

なんだかこいつの方が人生チートで羨ましくなってきた。
「どこー? 進歩さんは?」
『今から電話する。半休使ったから仕事溜まってるかなとか先に都築さんに聞こうと思って』
「仕事はいつも溜まってるみたいだけど」
『桃花、来てよー。来ないと笹山君と幹事の井上君と両手に花じゃん、私―』
「遠くないなら行くってば。進歩さんに電話任せるよ」
『やったね。あ、井上君のトラウマ男、吉田さんも呼ぶ?』
『……まじやめてください』

沙也加の後ろから弱弱しい声が聞こえて、思わず笑ってしまった。

二次会、50人ぐらいでバー貸切るって言ってたけど、まかせっきりになっていたし、顔を出しておいた方がいいかなって思う。

「じゃあ、そこなら30分もせずに着くから」
『了解。待ってるよー』

なぜか笹山の携帯のはずなのに気づいたら沙也加ばかり話していて笑ってしまった。

< 157 / 208 >

この作品をシェア

pagetop