目を閉じたら、別れてください。
「井上がさぁ、二次会に流す2人の写真ないかって」

「ほぉ。それはお風呂中のハニーにわざわざ今言う必要はあるかな?」
「俺も一緒入るわ」

入っていい?
じゃなくて、入るわとすんなり脱ぎ出して戸惑う。
急いで流して湯船に薔薇のバスオイルとかなんとかをいれる。

「あー! お前、すぐ逃げるよな」
「ば、馬鹿じゃないの」
「俺が洗い終わるまで、出るなよ」

拗ねた言い方が不覚にも可愛いと思ってしまった。
が、絆されない。絆されたら毎日一緒にお風呂に入りたいとか言い出しそう。直視できないので、赤く染まっていく湯船を見つめる。

「で、話戻すけど、二次会に流す2人の写真全然ないから、どっか出かけよう。水族館とか水族館とか、あとは水族館」
「なんで選択技が一つなの」
日曜は私が休めないから平日の水族館は、人が空いてそうでいいけど。
「駅に二人乗り自転車貸出サービスできたよ」
「お。面白そう。それもやりたいな」
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