目を閉じたら、別れてください。










『すまない。本社近くの駅まで出てきてくれないか』

叔父さんのLINEは、いちいち彼氏臭くて楽しい。

『金曜は泊ってくだろ?』

その点、こいつの方はどうなんだ。本当に元鞘に戻ったのかな?
いや、戻りつつあるって言うのが正解?

朝起きて、二つの通知にどっちが恋人か分からなくなってくる。

『りょうかい。先におじさんの家で待っててもいいよ』
『泊まらない。門限が20時なんで』

叔父さんの家、少女漫画が沢山あるから時間が潰せる。
あんなにいけめんでモテるのに女性の影が全然ない叔父さんの家。

それは乙女の館と名乗ってもいいのかもしれない。

『外で食べようよ。おじさん、作るのやだよー』

「もちろんです! 寿司! いや、焼肉、悩むー」

『門限あるのかよ。この前の朝帰り大丈夫だった?』

わざとらしい進歩さんのメールより、叔父さんとのメールの方が癒される。
このクソ野郎めが。

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