きらきら
ガラガラと部室の扉を開けて真っ暗な部屋を見て、そこでまたわたしは後悔する。


草賀が戻ってくるかどうかもわからないのに、一人こんな部室でじっと待つなんて、なんて馬鹿な女なんだろう、わたしは。


自分でも理解できないまでに情けないことをしている自分に、よっぽど愛想が尽きていた。


やっぱり帰ろうかな、そう思ったとき。


ガラガラと扉が開いて、草賀が戻ってきた。


「よかった、まだ帰ってなかったんだね」


「…草賀くんこそ」


少し厭味っぽい声になってしまい、冷静になって考えみれば、わたしはすねているのだ。勝手に期待して、何も起こらなかったことに子供みたいにふてくされている。


まったく、自分でも嫌になるほど、身勝手な性格をしているとつくづく思う。


「うん、湯川さんと撮影に行こうと思って」


「えっ?」


「さっきは他の部員とかも居たから、その――話しかけづらかったんだ。本当はすぐにでも行きたかったんだけどね」


同じだった。


わたしも彼も互いに遠慮していたのだ。それがわかると、悩んでいたさっきまでの自分が馬鹿らしくなって、思わずその場で笑いたくなった。


わたしがくすっと小さく笑うと、彼がひどく慌てた様子で「どうかした?」と訊いてきて、その表情があまりに真面目だったので、またわたしは笑ってしまった。


そんな姿を見てずいぶんと困惑している彼の顔は、やっぱりころころと変わるのであった。


「ううん、じゃあ行こっか」
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