なりゆき皇妃の異世界後宮物語
『ようやく私の本領を発揮できる日が来たわ。毎日雑用ばかりで飽き飽きしていたのよ』


 今香のワクワクしているような心の声が聴こえてきて驚いた。


(今香は一体、何者……?)


 朱熹の探るような目に気が付いた今香は、自身が皇后付きの側女になった経緯を語った。


「皇后付きの女官は、どんなことにでも対応できるように訓練された選りすぐりの子女が送り込まれるのです。私にできぬことなどありません」


 今香は自信満々に言った。


 とても優秀な女官だと思っていたけれど、まさかそんなこともできるとは……。


 あらためて、皇后というのはとても恵まれた立場なのだと知る。


〈とんでもなく大きな権力を握っていながら使おうとしないのは、僕ではなく君の方だ〉
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