青夏ダイヤモンド


「それは脩も同じでさ。すごい悔しがってたけど、その子との投げ合いは楽しそうだった」

きっと私も楽しかったと思う。

野球をやっていた時はただただ野球が楽しくて仕方がなかったから。

「今度は絶対勝ってやるって、その子との対戦をいつも楽しみにしてた。俺と一緒にたくさん研究したりしてね。でも、突然その子はいなくなってた。監督に聞いても突然辞めてしまったって言うだけ。それっきり会えなくて、俺も脩もかなりショックだった。ライバルだけど、憧れもあったからね」

沖田君は私のことを真っ直ぐに見ている。

何かを期待されているんだろうか。

だから、脩は無理矢理にでも私に野球をやらせたのだろうか。

「私、かなりブランクがある。何かを期待しているなら、無駄だと思うよ」

「そういうのじゃない、と思う」

どうやらこれは沖田君の気持ちというよりは、沖田君から見た脩の気持ちを話そうとしているのか。

「一緒に、野球をやってみたかっただけなんだと思う」

「え・・・?」

思ってもみなかった答えに反応できないでいると、沖田君は照れ臭そうに笑った。


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