青夏ダイヤモンド
「あのままずっと、野球を続けていたら、私は有名な選手になれたかなぁ」
「どうかな。確かにあの頃の都は男子よりも強かったが、成長の有利性もあった。それに、都はたまに練習をサボって友達と遊びに行っていたからな。全てを野球に捧ぐくらいでないと有名選手にはなれんよ」
「そうだよねぇ。あの頃の私、ちょっと天狗入ってたし。うちのチームだって県内じゃ中上くらいでしかないチームだったしね」
地区大会で良く顔を合わせる中に自分と実力が拮抗する相手がいたから、それが全てだと思って神格化していただけなんじゃないだろうか。
曖昧な小さい頃の話が徐々に美化されているだけなんじゃないだろうか。
だとしたら、私はそこまで脩や沖田君に気負いを感じる必要は無いんじゃないだろうか。
過去の私を美化するのは勝手だけど、ここにいるのは今の私だ。
友達が集まってくるようなエースの岩佐都ではなく、何の取り柄も無い鷹野都。