曖昧なポジション
遂に日曜はやって来た。
雲の少ない爽やかな陽気。
天気と心とは裏腹。
「はぁ」
寝坊という理由を使おうと思っていたのに、いつもと同じ時間に起床。
出勤するわけでもなく、普段なら渋々、布団から抜け出す時間に冴えた頭でカーテンを開けた。
「洗濯物でも干そう」
こんな天気の良い日は溜まった洗濯物を片付けるのに適している。
平日は時間の余裕がなくてできない家事に、今日は専念してみよう。
水沢との約束を忘れられるのなら、気持ちを紛らわせることができるなら、
家事も悪いものじゃない。
時計を見ないようにして、
遅い昼食をとっていると、
玄関のチャイムが、鳴った。
びくりと肩を震わせたと同時に、フォークが手から滑り落ちる。
床に金属が落ちた鈍い音と、2度目のチャイムが同時に鳴った。
もしかしたら、水沢?
そんな嫌な予感ほど、的中するものだ。