大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】
「はい、虹」
りんご飴を食べ終わって、屋台から少しはずれたところにあるベンチに座っていたら、焼きそばを買いに行ってくれた千歳くんが戻ってきた。
二つのうち片方を私に渡して、千歳くんはひと一人ぶんのスペースをあけてわたしの隣に座る。
「ありがと、千歳くん」
「うん、目玉焼きのってるほうにした。虹好きでしょ」
「やった、好き。…あ、千歳くん、お金、」
「いいよ、そんなくらい。さ、食べよ、虹」
割り箸を割って、いただきます、と手を合わせた千歳くんに、私もお財布を出すのはやめて、焼きそばを食べることにする。