大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】






私が中学三年生で、千歳くんが高校三年生の初夏。

突然、私たちの関係を終わらせたのは、私ではなく千歳くんのほうだった。



『虹、そろそろ別れよう』



素肌をくっつけて少しだけ眠っていたベッドの中で、目覚め直後の穏やかな雰囲気の中、王子様みたいな顔に陰りをおとして千歳くんがそう言ったんだ。

突然だった。
本当に。


好きだよ、と同じくらいの温度で、突然そう言われたんだ。




今だって身体を重ねた後で、今までだって、何度も身体を重ねたのに。好きだと言い合ったのに。好き、なはずなのに。私が中学一年生の時、告白してくれたのは、千歳くんなのに。私は、千尋じゃなくて、千歳くん、を選んでいるのに。甘えられるのは、千歳くんだけなのに。


そう千歳くんを責めるような訳の分からない混沌としたたくさんの言葉は、いきなりだったからひとつも口には出せず、『なんで、』と間抜けな返しをすることしかできなかった。




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