夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
それはきっと、一国の王にも匹敵する彼の力だった。
人の上に立てる者が必要な、絶大な器。
しかも、その力を本人が使おうとしているのではなく自然体で溢れ出ているのだから、より強力に発揮されているのだろう。
何でも屋を辞めて以来、ワシはノイのおかげで久々に”みんなで仕事をする”という事が出来ていた。
そして、彼のおかげで……。ワシは自分で何でも屋を創り上げるという新たな夢を見付ける事も出来るんじゃ。
そう、あれは、ノイと一緒に仕事を始めて暫くしたある冬の日。昼休みの事……。
「ーー何やってんだよ?ノイ」
「うわっ……!?
ギャ、ギャランさんっ……?」
地面に座り込みながら何やら必死にノートに書き込んでいるノイに背後から覗き込んで声をかけると、ビクッと身体を揺らしてペンを落とした。
余程集中していたのであろう彼の見事なオーバーリアクション。それを見て思わず漏れた笑みを堪えながら、ワシは落ちたペンを拾いノイに差し出す。