夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
「私と前の夫の事、気になるん……ですか?」
以前の僕ならば、こんな風に落ち着いて彼女の瞳を真っ直ぐに見つめ返す事は出来なかっただろう。
でも、アカリさんの心が瞳を通じて伝わって来たような感覚に陥って、真剣に答えた。
「ーーはい。気に、なります」
無理だと、分かってる。
愛し合って、結婚して、子供までいて……。大切な時間やものを共有してきた旦那さんに勝る事なんて出来ないと、分かってる。
でも、でもっ……。
僕を、見てほしいーー。
この感情を上手く言葉に出来なくて、もどかしい。
ただただ瞳を逸らさずにジッと見つめていると、アカリさんの顔が次第に赤く染まっていくように感じた。
「っ……そ、それって、つまり……」
「?……アカリさん?」
「マオさんは……、え?っ……えっ?〜〜ッ」
そして、戸惑ったようにワタワタし出したアカリさんは、みるみるうちに真っ赤になった顔を両手で押さて俯いてしまう。