冷たい指切り  ~窓越しの思い~
『それでは、障害物競争に出場する生徒の皆さんは
入場門までお集まりください。』

「あっ!放送だ!!
先生、私行かないと。
メイクも落ちたし、衣装もキレイに畳んだからもう行きますね。」

望月さんが少し慌てて樹に伝える。

「ええっ~。
はぁ~ちゃん、もう行っちゃうの??」

はぁ~ちゃん?!

樹のヤツ………冗談でも問題だぞ!

アイツは、教師としての自覚は無いのか??

「だったら、樹先生も一緒に行こう!応援してね。」

そういうと、二人でイチャイチャし始める。

はぁ??まさか、冗談じゃなく………付き合っているのか??

驚いて二人を見ると、伊藤さんも同じような顔で二人を見ていた。

「じゃあ、はぁ~ちゃん。行こっかぁ~」

「伊藤さん、石井先生お先に失礼します。」と

手を繋いで、バタバタと出ていった。

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