愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
あの時、社長室で見た桐島さんは、一企業の代表としての厳しい顔付きをしており、末端社員の私は、それ以上の意見を述べることができなかった。

救いは、『三年後に、ここへ戻すか検討します』と付け足された彼の言葉で、私にできることといえば、その日が来るのを待つことと、本橋さんが抜けた大きな穴を少しでも埋められるように仕事に邁進することくらい。


そうだ……先輩社員を追い出すような結果になって申し訳ないと、へこんでいる暇はない。

今は私に与えられた仕事を精一杯にやらなくては、この部署の皆さんに、さらなる迷惑をかけてしまう。


気合いを入れ直してマウスを握り、そこからはパソコン画面に集中する。

真剣な目をする私が怖かったのか、脅かす側のオバケのイラストが、逃げ出そうとしているように見えた。



昼休みが過ぎて午後はミーティングがあり、それが終わるとまた静かなデスクワークの時間が続く。

腕時計を見ると十六時半で、小腹が空いたので机の引き出しからモルディチョコレートを取り出し、ひと粒パクリ。

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