愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
再会を興奮気味に喜び合った後は、どこかでお茶をしないかと誘われた。

亜美ちゃんはこのビルに入っている携帯電話ショップに用があったらしく、それが終わったのでこの後の予定はないと言う。

私も桐島さんの帰宅時間まで三時間以上の余裕があるため、喜んで誘いにのった。


ちょうどモルディの直営店前にいるので、「ここはどう?」と提案した。

すると彼女は慌てたように首を横に振って、私に耳打ちする。


「この店、モルディだよ。すっごく高いの知らないの? 客はセレブばかりで、私たちには無理だよ」

「あ、あのね……」


モルディの社員であることと、私がまとめて会計すれば半額で済むことを説明したら、「いいところに就職したね!」と驚かれる。

それから、「あれ? 有紀はアルバイトしながら下宿屋の手伝いしてるって、香織が言ってたけど」と別の級友の名前を挙げて首を傾げられた。


「うん、去年まではね。その話も中でしようよ。ここ、暑くて……」


ギラギラとした日差しが肌を刺す。

日向にいては、チョコレートクッキーのように、こんがりと焼かれてしまいそうだ。
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