愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
自分の姿を確認して、もう少しおめかしして出掛ければよかったと思ったが、お弁当箱を取りに来ただけで寄り道するつもりはなかったため、仕方ない。

それに、月に一度、ここを利用している私の顔を覚えてくれている店員の女性が、「今日はお友達といらっしゃったんですね。ご注文はお決まりですか?」と素敵な笑顔で対応してくれるから、場違いだという気持ちにはならなかった。


私はガトーショコラとアイスティー、亜美ちゃんは三種のベリーとチョコレートのパフェを注文する。

店員が離れても、まだキョロキョロと落ち着かない様子の彼女は、「ここのスタッフ、美人だね。みんなモルディの社員なの?」と私に問いかけた。

水をひと口飲んだ私は、それに対して首を横に振る。


「社員は店舗マネージャーと、もうひとりだけだよ。他の人はアルバイトだと思う」


販売店のスタッフはアルバイトがほとんどなのだが、時給は高めで辞める人は少なく、滅多に求人募集はないと聞いたことがある。

それを説明すると亜美ちゃんが少し考えてから、私とは違う意見を口にする。


「モルディは誰もが知っている会社だよ。お洒落だし、アルバイトでもいいから働きたいという理由かもしれないよ。社員に採用されるのはかなり難しそう。有紀、よくここに就職できたね。勉強はできる方だったけど、高卒なのに」


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