愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
不思議そうに首を傾げる彼女の目には、嫌味や非難の気持ちは感じられない。

友だちだから、歯に衣着せぬ言い方で、疑問を率直にぶつけてくれるのだ。

高校時代に戻ったような感じがして嬉しく思いつつ、その質問に関しては「運がよかったみたい」と笑ってごまかした。


桐島さんは、モルディの採用条件に学歴は関係なく、私の能力が買われての合格だと言ってくれたけど、それをそのまま受け取ることはできない。

私の名前こそ出さなくても、こういう人材が欲しいという希望を、私の採用試験前に面接官に話していたそうだから。

それは私の特徴に合致していて、やはり桐島さんの力添えなくしては、採用されなかったように思う。


桐島さんのことを知らない亜美ちゃんに、そこまで話すのはためらわれた。

社長と一緒に暮らしているとは口にしづらいし、冗談だと思われそうな気もする。

それに、ここは社内のようなものなので、店員に会話を聞かれでもしたら、噂が広まるかもしれない。

それで曖昧に受け流し、「亜美ちゃんは?」と話題を彼女のことに変えた。

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