愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
私は今、発足したばかりのアイスクリームのパッケージングチームのリーダーを務めている。

モルディジャパンが初めてアイスクリームを発売したのは、私が入社して一年目の、三年ほど前のことになる。

アイスクリームの売上は好調で、種類を増やすことになり、その新商品に対してのパッケージングチームが新たに作られたのだ。

発売予定は十二月で、カップアイスが二種類と、クリスマス用のアイスケーキが新商品である。


自分のデスクでノートパソコンに向かう私は、チームのメンバーに振り分ける作業内容を記したスケジュール表を作成している。

隣の席は天野さんという、ショートボブの黒髪がよく似合う、長身の女性社員だ。

私の後輩である彼女が、「すみません小川さん、ちょっといいですか?」と声をかけてきた。

大学を卒業して就職した彼女は、私と同じ年齢なので敬語はいらないと以前言ったのに、真面目な性格のためか、先輩として私に敬意ある態度で接してくれる。


「ICPデザイン社の小野田さんから、よくわからない質問メールが届いたんですけど……」


困り顔でそう言われ、私は彼女のデスクに椅子を寄せてパソコン画面を覗き込む。

イラストの外部発注先の担当者からの、そのメールは長文で、要領を得ず、質問の意図がわかりにくく書かれていた。

天野さんが困るのも頷ける。

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