愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
「それは……欲しいです」

恥ずかしさに小さな声で答えれば、顎をすくわれて、胸が高鳴る。

そっと触れた彼の唇は、柔らかくて温かい。

最初は私の唇を撫でるようにゆっくりと動いていたが、すぐに深く、濃い交わりとなる。


ここだと、おばあちゃんに見られてしまうから……という気持ちは、湧かなかった。

彼を求める気持ちがなににも勝り、私からも積極的に舌を絡めて、久しぶりのキスに夢中になる。

彼も欲情を止められないようで、私を畳の上に優しく押し倒すと、馬乗りになり、さらに激しくむさぼるように私の唇を味わった。

やがて彼の唇が首筋から、鎖骨、さらにその下へと移動を始める。

快感に喘ぐ前にと、私は言いそびれていた言葉を口にしようとする。


「桐島さん」

「なに?」

「お帰りなさい……」


紫陽花荘で、また彼との暮らしが始まるのだと思えば、私の胸は歓喜に震える。

嬉し涙が一筋、目尻からこめかみを伝って畳へと流れ落ちた。


【完】

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