愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
なぜ借金があるのかと驚き、その理由を探るべく祖母の古い日記を紐解けば、父が起こした交通事故に関係した借用書であることがわかった。
父はみぞれの降る冬の夜道に車を走らせていて、タイヤがスリップし、沿道の骨董品屋に突っ込んで亡くなった。
十二年前のできごとだ。
幸い骨董品屋は営業時間外で店内に人はなく、怪我人が出なかったのだが、建物の一部と高額な商品を数十点も壊してしまい、対物保険の上限を上回る額の賠償を求められたと、日記に書かれていた。
そのために背負った多額の借金を、祖母は今でも返し続けていたようだ。
毎月八万円ずつの支払いは、完済まであと二十一年ということであった。
借金があることを、祖母が私と弟に教えなかったのは、不安にさせないためであると思われる。
その優しさは嬉しくても、毎月八万円の返済の事実に直面し、目の前が真っ暗になった。
アルバイトを辞めて、金銭的に少しの余裕もない状況なのに、こんな額は払えない……。
税理士の男性とふたりきりの居間で、呆然としてしまったら、彼が私に哀れみの目を向けて、こう言ったのだ。
『ここを更地にして売却すれば、借金を完済しても三百万ほど手元に残ると思います。その方がよろしいのでは……』
父はみぞれの降る冬の夜道に車を走らせていて、タイヤがスリップし、沿道の骨董品屋に突っ込んで亡くなった。
十二年前のできごとだ。
幸い骨董品屋は営業時間外で店内に人はなく、怪我人が出なかったのだが、建物の一部と高額な商品を数十点も壊してしまい、対物保険の上限を上回る額の賠償を求められたと、日記に書かれていた。
そのために背負った多額の借金を、祖母は今でも返し続けていたようだ。
毎月八万円ずつの支払いは、完済まであと二十一年ということであった。
借金があることを、祖母が私と弟に教えなかったのは、不安にさせないためであると思われる。
その優しさは嬉しくても、毎月八万円の返済の事実に直面し、目の前が真っ暗になった。
アルバイトを辞めて、金銭的に少しの余裕もない状況なのに、こんな額は払えない……。
税理士の男性とふたりきりの居間で、呆然としてしまったら、彼が私に哀れみの目を向けて、こう言ったのだ。
『ここを更地にして売却すれば、借金を完済しても三百万ほど手元に残ると思います。その方がよろしいのでは……』