愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
あ……間違えた。
その容姿から外国人だと思われがちだが、桐島さんの国籍は日本である。
父親が日本人、母親がベルギー人で、生まれ育った場所はベルギーなのだとか。
日本語は出会った当初から流暢であるけれど、仕事関係で日本に本格的に住み始めたのは、紫陽花荘にやってきたのと同じ、四年前だという。
桐島さんは切れ長二重の瞳をニッコリと三日月形に細めてから、共同の洗面所へと歩き去った。
私は階段を挟んで奥にある台所へ。
老朽化の進んだ建物なので修理が追いつかず、流し台の前にある引き違いの窓は完全には閉まらない。
冬が来るとこの台所は寒すぎて、料理するのが大変である。
夏は夏で、隙間から蚊が入るときもあり、それも困りどころだ。
それでも掃除に手は抜かないので、整理整頓が行き届き、どこもかしこも清潔で、軋む床板までピカピカに私が磨き上げていた。
一升炊きの炊飯器から、鈴木さんと桐島さん、ふたり分のご飯をよそう私の口元は、自然とほころんでいる。
下宿屋という仕事も、紫陽花荘の古く味わい深い建物も大好き。
このままずっと、祖母とふたりで下宿屋を営んでいけたら……毎日思うことを、今朝も静かに願っていた。
その容姿から外国人だと思われがちだが、桐島さんの国籍は日本である。
父親が日本人、母親がベルギー人で、生まれ育った場所はベルギーなのだとか。
日本語は出会った当初から流暢であるけれど、仕事関係で日本に本格的に住み始めたのは、紫陽花荘にやってきたのと同じ、四年前だという。
桐島さんは切れ長二重の瞳をニッコリと三日月形に細めてから、共同の洗面所へと歩き去った。
私は階段を挟んで奥にある台所へ。
老朽化の進んだ建物なので修理が追いつかず、流し台の前にある引き違いの窓は完全には閉まらない。
冬が来るとこの台所は寒すぎて、料理するのが大変である。
夏は夏で、隙間から蚊が入るときもあり、それも困りどころだ。
それでも掃除に手は抜かないので、整理整頓が行き届き、どこもかしこも清潔で、軋む床板までピカピカに私が磨き上げていた。
一升炊きの炊飯器から、鈴木さんと桐島さん、ふたり分のご飯をよそう私の口元は、自然とほころんでいる。
下宿屋という仕事も、紫陽花荘の古く味わい深い建物も大好き。
このままずっと、祖母とふたりで下宿屋を営んでいけたら……毎日思うことを、今朝も静かに願っていた。