独占欲高めな社長に捕獲されました

「これは俺の提案なんだが。実家の建物を、うちのリゾートホテルの一部にしてはどうかと思っているんだよ」

「一部って?」

「横川円次郎ギャラリーを、ホテルの施設として運営させてもらえないかと。どうかな」

「ええっ」

 ホテルの施設としてということは、ギャラリーの運営をうちの会社がすることになるってこと?

「すこし改装させてもらって、一階全てを横川円次郎と横川雄一郎のギャラリーに、二階でおばあさんプロデュースのカフェにするんだ。おばあさんはもちろん、今まで通り二階に住んでもらって構わない」

 昴さんがあまりに楽しそうに話すから、私の頭の中にもリアルに改装後の光景が浮かんでくる。

「おばあさんは横川両氏の一番の理解者だし、目も利く。万が一贋作を掴まされそうになっても、彼女がいれば安心だ」

 うちにおじいちゃんとお父さんの絵が全て揃っているわけではない。生前に売ってしまったものを買い戻してほしいと持ってきたり、本物かどうか鑑定してほしいと言われることもごくたまに、ある。

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