独占欲高めな社長に捕獲されました
一方私は、正式に昴さんと婚約し、彼の住まいに転がり込む形で同居が始まった。
家柄の差で昴さんの実家に反対されるのではないかとヒヤヒヤしていたけど、その心配は無用だった。
ご両親も美術品が大好きらしく、おじいちゃんとお父さんの名前だけでOKをくれた。昴さん曰く、一応事前に身辺調査をされたらしいけど、驚くほど何もなくてご両親も安心したらしい。地味に生きてきてよかった。
「そのついでに、お前の母親の行方がわかったんだが聞きたいか?」
ベッドの中、素肌のままの昴さんが尋ねた。行為を終えた後で、私の眠気はピークに達している。
「んー、はい」
昴さんの胸に寄り添うように鼻を寄せる。彼は私の髪を優しく撫でた。
「お父さんと離婚成立後、他の男性と結婚している。子供が二人生まれた。今、二十歳と十六歳」
「へえ」
「普通の家庭で普通の母親をしているらしい」
「なーんだ。もっと波乱万丈かと思えば、そうでもないんですね」
そういう普通の生活を望む人がなぜお父さんと結婚したのかは謎だけど、うまくいかなかったのは当然だったのかなと思う。