残念系お嬢様の日常


「真莉亜! 大丈夫!? く、唇が真っ青だわ!」

スミレこそ鼻につけてる絆創膏絶対に取った方がいい。

某ゲームの短パン小僧みたいになってる。きっとさっき転んだ時に擦りむいたんだろうな。


「無茶しないで……お願い」

いつになく弱々しい声のスミレから心配してくれていたことが伝わってくる。瞳も酷く動揺した様子で、私の元に駆け寄ってきてくれた。


「どうしてこんなことに……真莉亜、怪我は?」

「怪我はないわ。平気よ」

微笑みかけると、二人とも安堵したようで顔を見合わせている。

けれど、それが原因でスミレの鼻につけられた絆創膏に瞳が気づいたようで目が細められた。


「ちょっと、スミレ。鼻に貼っちゃダメって言ったよね。取るよ」

「アイタッ!」

ピリッとスミレの鼻についていた絆創膏が瞳によって剥がされ、痛かったのかスミレは涙目になっている。

マイペースな二人は置いておいて、正座させられている中等部女子三人組に視線を向ける。



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