残念系お嬢様の日常


『やっぱり俺の名前、素直に登録しなくてよかったね〜』

「本当だわ。あれで貴方の名前を希乃愛に見られたら大騒ぎよ」

電話の相手、雨宮が楽しげに『それはそれでおもしろいことになりそうだね』なんて言いやがった。

もしも久世と私が上手くいってほしい希乃愛が電話の相手が雨宮だと知ったら、勘違いして必死に邪魔してきそうだ。

希乃愛は私にも久世にも懐いていて、どちらも好きだからその二人が婚約者なことが嬉しいのだと前に言っていた。

とはいっても、これは私と久世の問題で将来に関わることだからこればっかりは希乃愛の望みはきけない。


あえて違う名前で登録したのも誰かに見られたときに雨宮が相手だなんて知られたら色々と厄介なことになる可能性があるから、〝瞳〟という名前で登録した。

蒼とかに見られても、花ノ姫の瞳だと言えばいいからね。


『というか、久世と婚約してたんだっけ』




< 194 / 653 >

この作品をシェア

pagetop